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JPI PeaceTalk
Subject Promotion of Renewable Energy in Japan and Korea & Peace (Prof. LEE Soocheol)
Author JPI  (admin)
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2016-11-25 오후 4:43:36





[2016-15]




Prof. LEE Soocheol discusses the Promotion of Renewable Energy in Japan and Korea & Peace


李秀澈教授は韓日の再生可能エネルギーの産業発展について論義する。



[Promotion of Renewable Energy in Japan and Korea]



Q1. 韓日各国の再生可能エネルギー(新再生エネルギー)産業の現況と今後,再生可能エネルギー政策についてどう思いますか。

ご存じのように昨年12月フランス、パリで開かれた第21次気候変変動枠組み条約当事国会議(COP21)では、全世界が気候変動の深刻性を共感し、今世紀中に地球気温を産業革命以前の温度を基準として少なくとも、2℃以内で抑制することを目標とするパリ協定を締結しました。そのため世界各国は、温室効果ガスを削減するための2030年約束草案(INDC)を発表しましたが、韓国、日本の場合、2010年排出量を基準として20%前後削減を約束しており、他の先進国に比べて大きく劣る水準ではありませんでした。
しかし、韓日両国の2030年までの電力計画の場合、原子力と化石エネルギーが80%近く占めており、再生可能エネルギーの割合は日本が20%水準、韓国は15%水準に過ぎなく、人類の生命と安全そして生態系と持続可能な共存が可能な電源構成とは言い難い状況です。現在EUでは2030年に電力の45%を再生可能エネルギーで供給するのを目標としており、米国のカリフォルニア州では2030年まで再生可能エネルギー供給割合を50%まで伸ばすことを目標としています。すなわち、「2030年に電力の40%以上を再生可能エネルギーで供給」ということは、先進国の標準的な目標であるといえます。
韓日両国ともに先進工業国として環境と共存という側面でも国際社会に貢献する責務を持っております。したがって、持続可能な低炭素社会を構築するために必要な再生可能エネルギー供給目標はどの程度なのか、そしてその目標を達成するために必要なエネルギー政策は何かについて知恵を集めることが必要な時期となっています。特に、「2030年まで炭素ゼロ島」を国内外で打ち出しており、再生可能エネルギー普及を積極的に進めている済州道(チェジュド)で、韓国と日本の優れた専門家たちが集まり、再生可能エネルギー普及のために真剣にな議論を行うことは非常に意義高いことであるといえます。
韓日両国はエネルギーの海外依存度が95%に達しており、エネルギーの自給率度向上が大変重要な国家的課題になっています。2012年から韓日両国が揃って再生可能エネルギー普及に関する制度転換を行うことにより、再生可能エネルギーの普及が進むなど一定の成果が出ています。ただし、両国ともに大規模太陽光発電が中心になっており、太陽光以外の再生可能エネルギーや小規模地域密着型再生可能エネルギーは依然として普及があまり進んでいない状況です。
今回のシンポジウムでは再生可能エネルギーの環境価値(CO2削減)の他にも、地域経済活性化など地域価値にも焦点を当てて、小規模再生可能エネルギー発電事業がビジネスモデルとして成功に定着できる方策を模索しようと思っています。特に、今回の済州シンポジウムの特徴は、中央政府、地方政府の政策研究者、そして市民と企業側での再生可能エネルギー普及に関わる活動をしている日韓の専門家たちが、一同に集まり、それぞれの制度転換の成果と課題を比較分析し、今後地域密着型再生可能エネルギーの普及活性化方策を探ってみるところにあります。再生可能エネルギーは二酸化炭素排出抑制を通じて気候変動抑制に寄与し、また地域の雇用と経済活性化に効果的であるだけでなく、資源戦争を防止することによって人類平和に寄与するエネルギーでもあります。そのような意味で、済州平和研究院と日本トヨタ財団、そして日本文部科学省の学術振興会の支援により日韓の専門家シンポジウムが平和の島済州(チェジュ)で開催されることを非常にうれしいと考えています。

Q2. 済州(チェジュ)は'グリーンビッグバン'を通じて2030年まで再生エネルギー源から、100%電気供給と100%電気自動車導入を目標とした'炭素ゼロ島'済州(チェジュ)のビジョンを発表しました。専門家の立場で新再生エネルギーの普及拡大のための地方政府としての済州(チェジュ)の役割はどのようであるべきか。

炭素ゼロ島のビジョンは、済州市が気候変動を中止させる世界の尖兵の役割を担うことを世界にアピールする非常に意義の高い目標であるので、必ず達成することを願っております。ただし、2030年までならば、もう15年ほどしか時間が残っておりませんので、この期間に炭素ゼロ島の目標を達成することは、簡単なことではないと思っています。何より、道知事を中心とした政策担当者の確固たるリーダーシップと揺らぐことの無い政策推進が重要です。私が環境経済学者として一つ助言を申し上げますと、炭素ゼロ島目標を達成するためには、済州道民に二酸化炭素を排出することは高い費用が伴うこと(気候変動の被害)、そして再生可能エネルギーを普及させることは価値の高いことであることを改めて認識させることです。そのためには、やはり二酸化炭素排出量に応じて課税をする炭素税の導入が必要だと考えています。また、炭素ゼロ島の推進には関連インフラ整備のための相当な財源が必要となります。これは既存の財政の中で調達することは容易なことではないと思います。炭素税は必ず税収が納められますので、この2つの課題(すなわち道民に二酸化炭素排出を抑制させ、炭素ゼロ関連インフラ整備の財源調達)を同時に達成するためにはもっとも適切な手段であると思います。
ただし、地方政府が炭素税を導入したくても、韓国では、中央政府の許可が必要ですが、これが高いハードルとなるのではと思います。日本の場合、地方自治体が地域の環境対策のためには、独自に税が導入できる地方環境税が活性化しています。例えば、森林保護のための「森林環境税」、水資源保護のための「水源環境税」、産業廃棄物の排出抑制とリサイクル促進のための「産業廃棄物税」など地域の環境保全のための様々な類型の地方独自の環境税が活性化されています。済州市の場合、特別区として炭素税を実施することができるように地方租税制度の改正を通じて、炭素税の導入をぜひ進めたいです。二酸化炭素に応分の費用を払わせる、すなわち炭素税や排出権取引制度のようなカーボンプライシングは、EUを中心とした先進国ではすでに普遍化されています。


[On Peace]


Q1. 一般国民および次世代教育を通じて平和を推進するために、どうしたらいいですか。

私がこのテーマでは専門家ではないですので、一般市民の一人として1つだけ簡単に申し上げますと、世界の多様な価値と文化を理解し、尊重する教育をより充実にする必要があると思います。人類の悲劇はほとんどの場合、行き過ぎたナショナリズムから起こりました。我が子供が大事ならば他人の子供も大事であるように、わが国の価値が大事であるならば他の国の価値も大事であるという、基本的であって、人類普遍的な教育をより強化する必要があるのではと思っています。

Q2. 平和の増進のためにシンクタンクの寄与と活用に対する効果的な方案がありますか。

平和は、先ほど申し上げましたように、他人の価値と文化に対する尊重と相互理解から出発します。政治が介入すればどうしても自国の利害得失を先に計算することになるため、なかなか相手方の立場を考慮したり妥協するのが難しくなります。シンクタンクは、このような部分であまり拘束されないため、世界平和に寄与するところが多々あると思います。世界の多様な価値観に対して研究し、世界の関係者たちを集めてディスカッションとネットワーキング、そして知恵を集約し世界に積極的な発信を通した寄与ができます。
例えば現在、世界で場所と時を選ばず過激イスルラム主義によるテロが頻発しています。一般の市民を巻き込んだこのようなテロ行為はいかなる理由でも容認されることができないですが、ただ力で制圧しようとするとそれに対するテロなどがまた起こり、悪循環が繰り返されます。なぜ過激イスラム主義テロが蔓延することになったのか、より根本的な問題を深く追求し、過激イスラムと世界が共存するための方向などに対して過激イスラム主義者も合せて議論し、問題解決の糸口を見つけて行くことがシンクタンクとして役割の1つであと考えます。



 * Prof. LEE Soocheol is a professor of Meijo University.




Prof. LEE Soocheol pointed out that several global moves to combat climate change—such as the 2015 Paris Agreement—many of which address reliance on fossil fuels. But South Korea and Japan have several challenges in their own futures of renewable energy. Prof. LEE noted that that power composition in both countries are expected to be mainly composed of fossil energy and nuclear plants in 2030, which means that there is still insufficient awareness of the effects of renewable energy expansion and the externalities of power sources. Korea and Japan’s dependence on foreign energy sources has risen to 95%, so strengthening energy independence is an issue that must be added the national agendas of both countries.
Jeju Island has set its path towards realizing its carbon-free island goal. Prof. LEE added that, from an environmental economics perspective, there are two things that are critical to making Jeju province a carbon-free island. One is to elevate the relative value and use of renewable energy, and the second is to provide support to finance relevant infrastructure. Prof. Lee strongly recommended introducing a carbon pricing system as one way to address these issues.





* Interviewed on August 25, 2016 (The Jeju Symposium for Promoting Renewable Energy in Japan and Korea)
Posted on November 25, 2016